リエットのタルティーヌ

朝の甘いタルティーヌに対して、ワインに合う塩味のタルティーヌの代表選手はこちら。「リエットのタルティーヌ」です!

リエット(rillette)とは、古いフランス語で「豚肉の塊」を指す“rille”に接尾語の“ette”を付けたものが語源で、豚肉や鶏肉をその脂で煮込み、繊維をほぐしてペースト状にしたもののことです。

長時間じっくりと煮込むことによって肉の繊維がほぐれ、フォークで押さえるだけでホロホロ崩れるほどに。そこに、溶けた脂を冷やしながら混ぜ込むと、コクのあるペーストになります。 料理人なら何時間もかけて煮込むところですが、圧力鍋を使えば 30 分でできあがり。多めに作って冷凍しておけば、おもてなしにも大活躍です!

このリエットだけをそのままスプーンでほお張る……なんてことはもちろんなくて、パンに「塗って」いただきます。「塗ったもの」がタルティーヌ、というお話は前回もしましたね。だから、これもタルティーヌなんです。


今回の主役とおもな具材

今回の主役とおもな具材 今回の主役とおもな具材

材料(1人分)

カンパーニュ(バゲット等でも)
適量
豚肉のリエット
適量
ディジョンマスタード
適量
粗挽き黒こしょう
適量
コルニッション
適量

【豚肉のリエット】※作りやすい分量

豚バラ肉(塊)
500g
にんにく
2片(20g)
玉ねぎ
150g
白ワイン
120ml
【A】
ローリエ
1枚
タイム(フレッシュ)
1枝
小さじ2
粗挽き黒こしょう
小さじ1/2
カイエンペッパー
少々
白こしょう
少々

作り方

  • 豚肉のリエットを作る。
    1. 豚バラ肉は2cm角に切り、圧力鍋で焼き色がつくまで炒める。
    2. みじん切りにしたにんにくと玉ねぎを加えて炒める。さらに白ワインを加えてひと煮立ちさせ、鍋底にこびりついた肉は木べらでこそげて溶かし、火を止める。
    3. ひたひたの水(分量外)を入れ、Aを加える。蓋をして火にかけ、圧力がかかったら弱火にして20分間加熱する。20分経ったら鍋ごと水をかけて急冷し、圧を下げてから蓋を開ける。水分が多ければ強火で煮て飛ばす。
    4. 粗熱がとれたら、ローリエとタイムを取り除き、残りはフードプロセッサーにかける。フードブロセッサーがなければ、ビニール袋に入れて手でほぐすかフォークの背でつぶす。
    5. 容器に詰め、冷蔵庫で保存する。
  • カンパーニュは10㎜程度の厚さにスライスする。
  • 豚肉のリエットを塗り、お好みでディジョンマスタードと粗挽き黒こしょう、コルニッションを添える。

おいしさのポイント

手作りリエットのおいしさ

本格的に作ると長時間の煮込みが必要なリエットも、圧力鍋を使えばあっという間に!豚バラ肉を使えば肉と脂のバランスもちょうどよく仕上がります。ポイントは塩とハーブ&スパイスのバランスです。日本の家庭料理と比べると、ビックリするほど多く感じますが、しっかり味をつけることで、お肉の旨みを引き出せるんです。材料も手に入りやすいものばかりなので、パーティーシーズンにはぜひお試しを。リエットとおいしいフランスパンさえあれば、我が家がビストロに大変身です。

手作りリエットのおいしさ

スタイリングと撮影のポイント

かっこよく見せるリエットの塗り方

お肉の繊維がしっかり感じられる田舎風のリエットは、きれいに塗り過ぎないほうがワイルドなおいしさが伝わります!フラットにならないよう動きをつけると、陰影が出ておいしそうに見えませんか?ディジョンマスタードもブラックペッパーも、ラフに仕上げましょう。


#シンプルイズザサンド