日清製粉グループ

もぐもぐ会議 第1回 #03 ゴスペラーズ 酒井雄二さん もぐもぐ会議 第1回 #03 ゴスペラーズ 酒井雄二さん

#03 は、酒井さんのおすすめ食パンを食べる。青春時代の思い出が詰まった、上石神井・藤ノ木。そしてペリカンの食パンがおいしすぎて本気で没入…果たして会議の結論は出るのか!?

酒井雄二さん

酒井雄二さん(ゴスペラーズ)

北山陽一、黒沢 薫、酒井雄二、村上てつや、安岡 優からなるヴォーカル・グループ、ゴスペラーズのメンバーとして、1994年12月21日、シングル「Promise」でメジャーデビュー。以降、「永遠(とわ)に」「ひとり」「星屑の街」「ミモザ」など、多数のヒット曲を送り出す。他アーティストへの楽曲提供、プロデュースをはじめ、ソロ活動など多才な活動を展開。日本のヴォーカル・グループのパイオニアとして、アジア各国でも作品がリリースされている。
10月3日には16枚目となるオリジナルアルバム「What The World Needs Now」をリリースし、アルバムを引っさげ10月19日から2019年2月23日まで「ゴスペラーズ坂ツアー2018〜2019 “What The World Needs Now”」を全国36都市40公演で開催することが決定している。

オフィシャルサイト
Gostudio http://www.5studio.net/
GosTV http://www.gospellers.tv/

  • blog
  • tw
  • blog
  • tw

パンを噛み切った瞬間の快楽を熱く語る!

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

僕、上京して最初に住んだのが西武新宿線の上石神井なんです。風呂なしで家賃が 3 万円台。その頃、駅の近くに突如出現したのが藤ノ木。銭湯の隣がいきなりパン屋になった。その頃はけっこう食べてました。いまもあるのかなと思ってたまに行くんですけど、つづいてますよね。もう30年近くになりかけてる

池田浩明池田浩明 池田浩明

奇遇です。僕も藤ノ木の富士見台店の大ファンなんです。さっそく食べましょう!

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

山と山のあいだに、ここからきれいに切れますという切り取り線が入っているので、割っていただくと、ほら、ちょっと不思議な三次元の曲面があらわれるじゃないですか。こういう丘を描いた絵画とかありますよね(笑)。さあ、凹からいきますか、凸からいきますか!(笑)

池田浩明池田浩明 池田浩明

この手で裂きながら食べる食べ方ってすごくいいのが、つるつるっていけるんです(笑)

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

讃岐うどんを食べたときも思ったんですけど、グルテンがしっかりできていると、ばつんとか、ぶるんとか弾力がするんです

池田浩明池田浩明 池田浩明

ああ、ゆーとぴあのゴムパッチン的な(笑)。切れた瞬間に力が逃げるというか

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

ぶるんばつんというグラマラスな感じを、ちぎるときにも味わいますし、食べるときにも味わう。力がかかってるものが裁断されたときの歯ごたえ。そこに娯楽があるんですよ(笑)。ここを引っ張ってみると、のびてのびて、まだちぎれない、ちぎれる

池田浩明池田浩明 池田浩明

このぷるーんてとこですよね

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

松方弘樹さんや梅宮辰夫さんの釣り番組で力くらべをした大物魚は俺の仲間だみたいなのあるじゃないですか(笑)

池田浩明池田浩明 池田浩明

拍子抜け的なね。『好きよ、好きよ』って言ってて、断られるだろうなって思ってたら、わりとあっさり『いいよ』って言われると『あれっ?』てなるじゃないですか。そういう、引っ張ってたものが解放される瞬間のぽよん(笑)

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

耳も 3 種類感じます。底面のややドライなところ、トップのつやつやのところと、両者の中間みたいなところ。これをあっち食べこっち食べするのが好きなんです

池田浩明池田浩明 池田浩明

これは東海林さだお先生が、『上耳』『底耳』『側耳』と名前をつけられている

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

東海林先生はちゃんと概念にしてらっしゃるんですね。自分はまだ言語化してなかったものが、先人によって道筋をつけていただいている

ペリカンのおいしさに取材を忘れ本気食い

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

なんでこんなふうにできるんだろう

池田浩明池田浩明 池田浩明

すばらしい。きれいですね。味わいがきれい

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

すごくおいしいですね

池田浩明池田浩明 池田浩明

この食感、『グルテンの千利休』というか(笑)。グルテンを作り出すことのいちばんの極みをいっている

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

後味がこんなにおいしいのはなんなんでしょうか

池田浩明池田浩明 池田浩明

副材料がバターだけなんですよ

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

おいしすぎて、いま少し目頭に涙がにじんでます(笑)

池田浩明池田浩明 池田浩明

僕は食パンって山手線だと思っていて。あるいは量産型ザク。シャア専用ザクみたいにかっこよくないし、特別なものじゃない。日常用。そういうものの魅力ってないですか?

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

女性読者のみなさんに伝わりづらいですけど。お洒落着と普段着の魅力のちがいというか

池田浩明池田浩明 池田浩明

なんですかね

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

男ならすぐ伝わる話ですけど

池田浩明池田浩明 池田浩明

…いま女子文化をまったく知らないということが明らかになりました(笑)

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

よくコンサートでそういうたとえを出してシーンとなることがあります(笑)。食パンの魅力って、定番ということでしょうね。『この値段に抑えてでもおいしいものを作る』『毎日ちゃんとこの時間に焼きあげなければいけない』。そういうことを考えて作っている

池田浩明池田浩明 池田浩明

新幹線じゃなくて、山手線のかっこよさなんですよね

すべてのパンは夢のごちそうだ!

池田浩明池田浩明 池田浩明

最後に、パン食系男子の生き様、これをうかがいたいんですけど

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

『キャプテン翼』的にいうと、糖質は友達(笑)。パンって結晶だと思うんです。宮崎駿さんの映画でパンがすごくおいしそうに描かれる。『天空の城ラピュタ』に出てくるパズーの目玉焼きトーストとか。大地からの黄金の実りを結晶化させたもの、冒険の中で力になるもの。これって、そんなにほいほい食べられたものじゃないというのが僕の考えで、白いパンって中世ヨーロッパでは領主様のような人しか食べられなかった。日本でも、僕が中世に生まれていて、農民の子だったら、おもちとか本当に稀にしか食べられなかったと思う。みんな年貢で収めてしまう

池田浩明池田浩明 池田浩明

おもちは正月だけで、普段は麦飯を食べないといけない

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

白いパンって、おもちと同じぐらいの結晶というか、凝縮度。一粒何百メートルじゃないけど、パンって実はドリームフードじゃないかと思うんです。パンって金色してますからね

池田浩明池田浩明 池田浩明

小麦畑をほうふつとさせる黄金色

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

みなさんも、仕方ないからパンでも食うかじゃなく、宝のように押し頂いて食べていただきたい

池田浩明池田浩明 池田浩明

すべてのパンはごちそうである、と

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

ごちそうとして食べたらいいんじゃないかなって思う。なまじ糖質を無駄に食うのはよくない。ならば、贅沢フードとして食べる。仕方ないから食べるという接し方ではなく、『うまいパンを買ってきたよ!イエー!』とパンを主役の座に置いて。ごほうびパンっていうのどうですか。ごほうびなんだから隅々まで楽しむ。匂いを嗅いだり、愛でたり

池田浩明池田浩明 池田浩明

細胞のひとつひとつに染み込ませるように味わう

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

そういう捉え直しというか、角度を変えて見てみると、パンは決して粗末に腹を満たすようなそんな残念なものじゃない

池田浩明池田浩明 池田浩明

『味がないじゃないですか』じゃない

酒井さん 酒井雄二さん酒井雄二さん

味の結晶と考える。人間がなぜ糖質をおいしいと思うか、なぜ甘いものが好きか。これは大事なエネルギー源で、体を動かす力になるよっていうのを、原始時代の人間は『この実は甘い、エネルギーになる』『この実は甘くない、エネルギーにならない』というふうにより分けていったと思うんです。パンは、これ1個でものすごく行動できるエネルギー源。ごちそうであり、ごほうびなんだと思うんです。純粋な糖質の結晶がパンだと思っています

ゴスペラーズ

What The World Needs Now

2018.10.03
アルバム
¥3,000+税

http://www.sonymusic.co.jp/artist/Gospellers/discography/KSCL-3093

世界的プロデューサーとタッグを組んだ濃厚な R&B アルバム発売中

美味しさの詰まったパンは贅沢フード。そう語る酒井さんは幸せそうに食パンに顔を埋めていました。パンの楽しみ方は人それぞれ。自分だけのこだわりを見つけた人だけが到達できる、パンの面白い世界があるようです。

今回の対談で試食したパン

  • 浅草 ペリカン
  • 上石神井 藤ノ木
  • 乃木坂 バイキング
  • 早稲田 神田川ベーカリー
  • 池袋 タカセ
  • ポンパドウル

池田浩明さんプロフィール

池田浩明

池田浩明

パンラボ主宰、ブレッドギーク(パンおたく)。東においしいパン屋があると聞けば行ってパンを食べ、西にすごいパン職人がいると聞けばその声に耳を傾け、南に偉大な小麦農家ありと聞けば、土を掘り返し、小麦をむしゃむしゃ頬張る。

著書に『サッカロマイセスセレビシエ』『食パンをもっとおいしくする99の魔法』『空想サンドウィッチュリー』『パンの漫画2 さすらいのクロックムッシュ氏編』(以上、すべてガイドワークス刊)、『パンソロジー』(平凡社)、編著に『パンの雑誌』(ガイドワークス刊)、『おかしなパン』(誠文堂新光社)、『日本全国 このパンがすごい!』(朝日新聞出版)。

  • blog
  • tw